会計について

コラム

公開されている様々な数字を勘案して一体国民はどのくらい負担してるのかを考えてみる。

一体どれだけ国民は負担してる?

一般会計の例

これを見てください財務省のページより引用しました。令和6年度予算です。決算ではないですから計画見込みと思ってください。

一般会計のグラフのポイント

ポイント(ここ覚えておいてください。)

歳入には年金保険料・健康保険料(健保協会)は含まれていません。→年金特別会計

雇用保険料、労災保険料も含まれていません→労働保険特別会計

介護保険料、国民健康保険料も含まれていません。→地方自治体

支出では社会保障費を支出しています。→介護保険の国庫負担金などがここから。また各特別会計に支出(足りない分は国が負担していますという体裁です)

よく言われる一般会計予算100兆越え~~~といわれるものを円グラフにしたものです。グラフ制作は財務省。

 

特別会計の例

名称6年度予算規模(億円)
交付税及び譲与税配付518,671.5
地震再保険1,133.3
国債整理基金2,251,389.9
外国為替基金13,172.2
財政投融資266,414.3
エネルギー対策159,958.5
労働保険86,423.3
年金1,032,183.7
食料安定供給15,158.2
国有林野事業債務管理3,401.1
特許1,521.2
自動車安全4,603.8
東日本大震災復興6,330.7
合計4,360,361.6
純計額(重複除く)約207,9(兆円)

R6特別会計の予算総額は436兆円です。ただし他会計との重複を含んでいます。繰り入れを繰り返しています。純予算では約207兆円となります。

 

事実上の総額は?

一般会計予算に特別会計予算を足して6年度の国の予算総額は約320兆円となります。一般会計予算規模過去最大などとニュースになりますがこれが実際です。これには地方の財政は加味されていません。実際はもっと巨額になるという事です。

都道府県単位でも各都道府県当たりあっさり1兆円は超えてきます。

何とか小さく見せようと努力が見えます。ただしデーターはタイムラグはありますが公表されています。非常に読みにくい状態ではありますが公開はされています。

 

実際の国民負担は?

一般会計の支出の社会保障費(33.5%)の大きさと、収入の消費税(21.2%)の大きさでしょう。

ここで注意してほしいのが歳入には社会保険料は含まれていません。

あんなに払ってる社会保険料はどこかというと、特別会計の国と地方に分散しています。

社会保障種類管理する行政会計の種類予算額(億円)予算額中の保険料分(億円)
年金(国保、厚生、共済)厚生労働省年金特別会計1,032,183.7(R5)468,953.5
健康保険(社会)厚生労働省年金特別会計含む
健康保険(国)市町村市町村の特別会計240,000(R3確定)25,015
介護保険市町村市町村の特別会計110,000(R2参考)57,000
労働保険厚生労働省労働保険特別会計86,423.3(R5)82,132.4
合計(概算参考値)633,100.9

これに上記のグラフ租税及び証紙収入696,080億円と保険料負担を組み合わせると1,266,201.8億円(126兆円超)となります。いくら国庫負担金があります。といっても出どころは同じでしょう。(税金で半分出しますからお得ですということを政府自らインフォメーションしますが詐欺的だと思っています。)

出てくるデーターの年度がまちまちでうまくそろいませんが参考程度にはなると思いますので参考の参考ということで足してみました。

数字を取り上げる年度(R2,R3,R5、R6とバラバラです)は違うし他からの繰り入れがどの科目にも必ずついて回りはっきりした数字を出すことは困難です。本当にざっくり100兆円以上毎年直接国民負担があるということになるんだと思います。極端な話1年2年違っても2倍3倍にはならないでしょう。

さらにこれに地方税が加わります。住民税などですね。固定資産税や個人事業税、法人には法人住民税なんてのもあります。

一体いくら払っているのでしょう?全貌は見えません。

 

運用は?

外国為替基金と年金は積み立てを運用しています。その益を会計に繰り入れてくれます。言うなれば国庫の不労所得ですね。

 

年金はGPIFという運用機構で余剰金を運用しています。200兆円以上積み立てしていますが、そこから毎年運用益が算入されていますが額的に焼け石に水状態です。毎年1兆円台~4400億程度になります。

そして外為特会もあります。ここからも運用益が4兆4600億円ほど国庫に算入されています。(R5実績)R5末で190兆ほどの残高があり残高だけは着実に伸びています。

 

例えば

100兆円/国民1.3億人にしますと769230円/1人になります。これ上下に負担の少ない層がありますから中間層は一体いくら負担してるんだ?と怖くなる数字です。だって地方税別ですよこれ

単純すぎますがこれも一例です。

 

まとめ

・ざっくりすぎますが怖くなる数字

・やはり会計の複雑さが際立ちます。

・ニュースでは何故か一般会計しか話題になりませんが、年金、医療、外交、国債、地方譲与、財政投融資、エネルギーなど多岐に渡り国民生活に密着しています。ここを真摯に議論しなければ財政健全化など夢物語でしょう。

引き合いに出す数字の引用年度がバラバラで信ぴょう性に欠けますがイメージだけでもこの記事でつかんでもらえればと思います。


今回はここまで。ありがとうございました。

コメント